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今日聴きたい音:The Ingram Kingdom - The Ingram Kingdom (1976)

仕事明け、メロウなサウンドに体ごと浸りたい今日この頃、

今の気分はこんなサウンド

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各々が高い演奏力を持つニュージャージー州の音楽家一家出身のイングラム兄妹計6人からなるヴォーカル&インストゥルメンタル・グループ。

エレピなどの鍵盤楽器を主体とした独特のローカル色とメッセージ性の強いファンク/ソウルを得意としたバンドで、その確かな演奏から繰り出されるメロウでグルーヴィーなサウンドで、レア・グルーヴ~ファンクやモダン・ソウルファンから高い支持を得た彼らのたった一枚残したです。

グループはこのアルバムを最後にファンクバンド「イングラム」として生まれ変わることになります。

時はディスコ全盛期の1976年。

70年代前半の黒人社会色濃く反映したジェームス・ブラウンのファンク、黒人音楽に内省的な自己表現をもたらしたモータウンやシカゴ・ソウルに代表されるニュー・ソウル、マイノリティ讃歌のフィリー・ソウルの影響も色濃く、地元ニュージャージーで録音されました。

現代になってもダンスフロアで実力を発揮する理由は、ジャズやファンクとクロスオーヴァーしたキャッチーで温かな生音ソウル・サウンドにあります。

グループ中で紅一点のバーバラを中心としたナイスなヴォーカルと、兄弟たちのコーラス・ワークに心が躍ります。爽やかでポジティヴな雰囲気は幸せそうなジャケットのイメージ通りで、レアグルーヴ/フリーソウルとしてはこの1stアルバムは傑出の出来栄えといえます。

アルバムのクライマックスは誰もが笑顔になる、フリーソウル人気の踊れるグルーヴィー・ソウル「What Eles Can I Say」。オルガンがリードするシュガーベイブ風のアップビートにバーバラとジミーのツイン・ヴォーカルが幸福なメロディを歌い上げます。


ヴォーカル、バーバラのいなたく情感たっぷりな歌声とライトなグルーヴが混ざり合って独特な躍動感を生む「He's Mine」。憂いを含んだその歌声は情感たっぷりのラヴ・ソングです。私の最愛の一曲。

本当に何度聴いても名盤です。是非お試しください。